第3話  JAMSTECへの道 後編

その5  僕はキミの目がとても気に入っている

前回まで:京都大学でプロの研究者生活をスタートした高井研は、次のステップに向けて3つの研究所=理化学研究所、JAMSTEC、カリフォルニア大学サンタバーバラ校のエドワード・デロング研究室に申請を出した。そして日本の研究所の面接を前に、サンタバーバラ校訪問を含めたアメリカ西海岸の旅に出た。

カリフォルニア州サンタバーバラにて、エド様を訪問しようとしたヘンなニーちゃん。長髪、ダサ。サスペンダー、ダサ。どうかしてましたわ、ワタクシ。
(提供:高井研)

アメリカ・ネバダ州の「砂上の楼閣」都市で、かなりすっからかんになるなどの悲しい思い出づくりにいそしんだ後、ややブルーな心持ち半分、憧れの研究者に会う緊張半分、サンタバーバラでエド様に会った。彼は、ボクが思い描いていた通りの素晴らしい研究者であり、思いやりのある、とてもフェアな人間だった。

「来年からモントレー湾水族館研究所に移動するけど、モントレー湾水族館研究所は凄く最先端の素晴らしい研究環境で、これからは海洋表層だけじゃなくて深海や深海底の研究も出来るよ」と話してくれた。モントレー湾水族館研究所は、ボクにとってその時初めて聞く名前だったけれども、後から調べるとモントレーという街も研究所も、とても魅力溢れるところだということがわかった。

彼と話している時、ボクは正直に今3つの申請書が同時進行している状況を伝えた。そしてもし、彼の研究室に来ることができない場合、理化学研究所とJAMSTECのどっちの方に行ったらいいと思うかを聞いてみた。ボクはその時点で、気持ちは少し理化学研究所に傾いていた(それはサラリーがびっくりするぐらい高かったのとあのトラウマが原因だ)けれども、実際は迷っていた。

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