第4話  JAMSTEC新人ポスドクびんびん物語

その5  初めての「しんかい2000」

前回まで: 1997年の10月にJAMSTECの研究員になったものの、「ヨソ者扱い」に不満を募らせた高井さんは、上司に直訴。世界で最も深いマリアナ海溝で採取された貴重な泥をもらいうけ、微生物を増殖させることに成功した。JAMSTECに来てわずか2週間の早業だった。

2010年に「しんかい2000」と。ボクはこの艇での潜航が大好きだった。
(撮影:的野弘路)

JAMSTECに来て9カ月たった1998年7月。
ボクは海洋調査船「なつしま」に乗り、沖縄トラフ伊平屋北熱水フィールドの洋上にいた。

自分で研究提案書を書いて当てたワケではないが、イノウエさんの研究提案で当たっていた2潜航分の「しんかい2000」の潜航調査に同行し、「しんかい2000」で沖縄トラフ伊平屋北熱水フィールドに潜航するチャンスを貰ったのだ。貰ったモノはボクのモノ。

この頃には、JAMSTECに来てから始めた研究もいくつか軌道にのり、3つくらいの研究テーマを並行的に進めるぐらいノリノリ状態だった。

そして、この沖縄トラフ伊平屋北熱水フィールドの熱水やチムニーといったサンプルがうまく採取できれば、ボクがJAMSTECに来た一番の目的である「世界の誰よりも早く深海熱水の未知の微生物の多様性を明らかにする研究」を完遂することができるのだった。

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