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クマノミ 人気者の宿命 JANUARY 2010 |
文=ジェームズ・プロセック 写真=デビッド・デュビレ 熱帯のサンゴ礁を彩るクマノミは、イソギンチャクと共に暮らし、成長するにつれて性転換する。その不思議な生態に迫った。海を舞台にした子ども向けのアニメ映画を作ろう。主役にふさわしい魚は……映画監督アンドリュー・スタントンが、分厚い海の生き物の本をめくっていたとき、イソギンチャクから顔をのぞかせる2匹の魚に目が釘づけになった。「たまらない魅力。しかも名前が“クラウンフィッシュ(道化師の魚)”だなんて、エンターテイナーとして主役を張るにはうってつけでした」 こうしてスターが誕生した。スタントンが脚本と監督を手がけた映画『ファインディング・ニモ』は、2003年のアカデミー長編アニメ賞を受賞。幼いクマノミ類の魚“ニモ”は、世界の子どもたちに、驚きに満ちた熱帯の海の生態系を垣間見せてくれた。 クラウンフィッシュという英名のとおり、クマノミの体はオレンジや紫の地色にくっきりした白や黒の模様を塗ったような大胆な配色をしている(和名の「クマノミ」の由来も、歌舞伎の隈取りと呼ばれる化粧とされる)。この魚がイソギンチャクの触手の間を縫って泳ぐ姿は、まるで花畑を舞う蝶のようだ。 クマノミの仲間は全部で29種。西はインド洋から東は太平洋まで、北は日本から南はオーストラリアまで分布している。最も多くの種が集まるのはニューギニア島の北、ビスマーク海のサンゴ礁で、運が良ければ一つのサンゴ礁で7種のクマノミに出会える。 クマノミ研究の第一人者であるジェラルド・アレンは最近フィジーで29番目の新種、アンフィプリオン・バルベリ(学名Amphiprion barberi)を発見した。これでアレンが見つけたクマノミは7種になった。「サンゴ礁に灯った小さな炎のような、とても美しい新種です」 |
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